共通テストの試行始まる 19万人参加、記述式など検証

共通テストの試行始まる 19万人参加、記述式など検証

2020年度から導入される「大学入学共通テスト」の試行調査(プレテスト)が13日午前に始まった。現行のセンター試験を実施する大学入試センターが、24日までに全国の国公私立高・中等教育学校の38%にあたる約1900校で実施し、延べ約19万人の生徒が参加する。一定規模の学校に参加してもらうことで共通テストの課題を洗い出す狙いがある。

 「机の上は鉛筆と消しゴムのみで、それ以外はしまってください」。試行調査に参加した都立桜修館中等教育学校(東京・目黒)では午前8時45分から約150人の生徒が国語の試行問題に取り組んだ。

 初めて記述式問題を採用する国語と数学1・Aを主に高校2年生が受け、マークシート式の世界史、日本史、地理のいずれもB、現代社会、数学2・B、物理、化学、生物、地学を高校3年生が受ける。英語は来年2~3月に実施する。

 大学や高校の教員らで作る科目別の研究会が問題を作成。思考力や表現力を問う記述式問題に加え、当てはまる選択肢を全て選ばせる問題を用意するなどマークシート式も改善した。採点を受託する事業者と生徒の自己採点がどの程度一致しているかも検証する。特に記述式問題では、志望校を判断するための自己採点の精度が低いのが課題となっているためだ。

 問題や正答率の速報値は12月上旬に公表する。来年11月にはより本番に近い形で試行調査を実施する予定だ。19年にはテストの実施大綱を公表する。