「不思議な力」を持つ、言葉!

「言葉」って不思議な力を持っています。

例えば、「楽しい、楽しい、楽しい、楽しい・・・」とずっと言い続けると、
本当に楽しい気分になったりします。
逆に、「悲しい、悲しい、悲しい、悲しい・・・」とずっと言い続けると、
本当に悲しい気持ちになるものです。

私たちは物事を考えるときには「言葉」を使っているわけですから、当然、「言葉」と私たちの「思考」や「感情」は密接な関係にあります。

一般的に、私たちは、まず、「思考」で考え、「感情」を感じ、その後、その内容を「言葉」としてアウトプットすると考えがちです。
しかし、まず「言葉」が先にあって、その後、その言葉に対して、私たちの「思考」や「感情」が影響を受けることも当然ありうるのです。

昔の人々が、言葉には「霊なるもの」があり、その力を「言霊(ことだま)」と呼んだのは、このような事情によるものとして説明できます。
また、聖書の中にも「はじめに言葉ありき」という一説があります。

私は、常日頃から、生徒達に、「できない!」「わからない!」「無理!」という言葉をできるだけ言わないよう求めています。
(口癖のようにそれらの言葉を発する生徒も見受けられますが・・・。)

「できない、できない、できない・・・」って言っていたら、本当にできなくなってしまいますからね!
「わからない、わからない、わからない・・・」って言っていたら、
「無理、無理、無理・・・」って言っていたら、
本当にわからなくなって、無理になってしまいます。。

こうした事は心理学や脳科学でも実証されています。

過去に、ある心理学者がこんな実験を行いました・・・。
まず、「成績が良い子供ばかりを集めたクラス」と、「成績が悪い子ばかりを集めたクラス」、この2つのクラスを作りました。
そして、成績が良いクラスの子たちには・・・
「お前らは、ホントは馬鹿だから勉強が出来ないんだ!」
と言い続け、逆に、成績の悪いクラスの子供たちには・・・
「君たちはホントはすごく優秀で頭が良いんだよ!」
と言い続けたのです。

その結果・・・成績の良い子供ばかりを集めたクラスは、テストの点数が下がり続け、逆に、成績の悪い子どもたちのクラスでは、テストの点数が上がり続けたのです。
この実験では、先生たちに言われ続けた「言葉」が、生徒たちに「ラベリング」されて、本当に先生の言葉通りの成績になってしまったのですね。

ふだんの生活から、「やればできる!」「がんばる!」

そういう前向きな言葉を、できるだけ口にしていくことが大事だと思います!
ポジティブな言葉を発することによって、学習効果も増幅されるのです!