英語民間試験が延期に!

先日、文科省から、2021年1月から実施予定だった英語民間試験が2024年度に延期となる旨の発表がなされました。
これには色々な原因がありますが、その一つに民間資格試験の地域的、経済的格差が生じる点があります。そして、9月10日の全国高等学校長協会(全高長)が、文部科学省に活用を延期した上で制度を見直すよう求める要望書を提出したことも大きかったと思います。高校の方でも実施方法で未確定部分が多く、全高長の調査でも7割の高校が延期を要請ということです。

以下、本日の文科省のサイトからの抜粋です。

受験生をはじめとした高校生、保護者の皆様へ 文部科学大臣の萩生田光一です。皆様に、令和2年度の大学入試における英語 民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送ることを お伝えします。大学入試における英語民間試験に向けて、今日まで熱心に勉強に取り組んで いる高校生も多いと思います。今回の決定でそうした皆様との約束を果たせな くなってしまったことを、大変申し訳なく思います。 英語民間試験を予定通り実施するかどうかに関しては、高校生をはじめ多く の皆様から、賛成・反対、様々な意見をいただいてきました。 私としては、目標の大学に向けて英語試験の勉強を重ねている高校生の姿を 思い浮かべながら、当初の予定通りのスケジュールで試験を実施するために、連 日取り組んできました。 しかし、大変残念ですが、英語教育充実のために導入を予定してきた英語民間 試験を、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、等しく安心して受けら れるようにするためには、更なる時間が必要だと判断するに至りました。 大学入試における新たな英語試験については、新学習指導要領が適用される 令和6年度に実施する試験から導入することとし、今後一年を目途に検討し、結 論を出すこととします。 皆様が安心して、受験に臨むことができる仕組みを構築していくことをお約 束します。 今回、文部科学省としてシステムの導入見送りを決めましたが、高校生にとっ て、読む・聞く・話す・書くといった英語4技能をバランスよく身に付け、伸ば すことが大切なことには変わりがありません。 グローバル化が進展する中で、英語によるコミュニケーション能力を身に付 けることは大変重要なことです。皆様には、これからも日々の授業を大切にする とともに、それぞれの目標に向かって努力を積み重ねて頂きたいと思います。 令和元年11月1日 文部科学大臣 萩生田光一

この発表を受け、関係各所は真剣に今後のことを取り決めなければなりません。混乱すれば混乱する程、犠牲になるのは、受験生や各学校の先生方ですから。

いろいろな課題がある中での見切り発車よりは現段階での延期が決まってよかったと思います。

令和6年度ということは、今の中学1年生が大学受験をする年ですね。

いずれにしても次に導入するときは、誰もが公平感を持てるような制度にしてほしいものです。(なかなか難しいとは思いますが・・・)