2020年度には小学校の教科書が改訂されましたが、それに続き、2021年4月から中学校で使用する教科書が新しくなります。
また、2022年度以降は高校で順次新課程(新教科・科目の設置など)が始まり、2025年1月の「大学入学共通テスト」の本格実施(現在の中2が大学受験をするタイミング)につながっていきます。つまり、今回の中学校教科書の改訂は、小学校から大学までの日本の学校教育全体を改革するための一連した流れの中で行われるものです。
学習指導要領や教科書の改訂は、社会の変化や技術の進歩へ適切に対応するために行われます。
インターネットやデジタル機器の活用は小学生でも当たり前になり、グローバル化も大きく進みました。未来の社会を生きていく子どもたちには「文化や考え方の異なる相手とコミュニケーションを図る能力」や「答えのない課題に粘り強く向き合い解決する力」が必要で、そのような力を育むことが、今回の教科書改訂を含む一連の教育改革の目的なのです。
4月から新しくなる中学校教科書の中でも、やはり一番大きく変わるのは「英語」です。
具体的には以下のような変化が起こります。
◆小学校で習う英単語も合わせると、中学卒業までに扱う英単語がこれまでの1200語程度から2200~2500語程度に増加する(約2倍)。
◆これまで高校で学習していた仮定法や現在完了進行形、原形不定詞や感嘆文など、文法的に難度の高い単元が中学校の学習内容として教科書に出てくる。
なお、新中1(現小6)は小学校英語の教科化への対応として、中1の前半(4月~夏頃)までは小学校の英語学習内容の復習を行いながら中学校の学習へと丁寧につなげていくことを目指す教科書が主流ですが、すでに小学校英語でつまずいていたり苦手意識を持っていたりする場合は、入学直後から英語の授業についていけなくなることも考えられます。
新中3(現中2)や新中2(現中1)も4月から「新しい教科書」を使うことになります。
現行の教科書と比べ、掲載される単語やイディオムが増加するだけでも「英語」としての難易度は上がります。加えて、これまでは高校で習っていた単元も学習することになりますから、今までと同じ感覚で「英語」に向き合っていては、突然苦手教科になってしまいかねません。現学年までの学習内容は現学年のうちにしっかりと習得したうえで、これまでとは意識を変えて英語学習に取り組むことが必要です。
子どもたちが未来の社会の中でしっかりと生きていくために必要なことを学ぶための今回の教科書改訂です。
模試や塾などを上手に活用しながら、お子さんの学習状況をしっかりと見守っていただきたいと思います。なお、当塾では4月から新学年での授業が始まりますが、それまでは現学年までの復習に取り組める絶好の期間です。春期講習で好スタートをきることが肝心です。今後のご通塾をご検討であれば、ぜひお気軽に当塾までご連絡ください。